今更ですが,あけましておめでとうございます。今年は増税により、飼い主さんには薬やフードやその他の備品など全てにおいて負担がかかってくることになりそうですが、それに引けを取らないような技術やサービスをもって対応させていただきたいと思っております。さて今回は先月手術させていただいたトイ・プードルの話です。ペットショップから『この子は膝が悪いので』ということを了承のうえで購入されたとのこと。膝蓋骨脱臼は触診とレントゲン撮影によって診断しますが、すでに触診の段階でこれはまずいぞと言った状態でした。さらにレントゲン撮影をしてみると,膝蓋骨は完全に外れ膝蓋骨があるべき滑車溝という部分は浅い状態でした。年齢も若く、このまま膝蓋骨が外れた状態で生活していては骨格の変形や関節の炎症が酷くなることが予想されるので手術をすることに。手術の際に滑車溝をみてみると正常なものと比較すると明らかに浅いことが確認されました。これを手術によって深く掘り下げることで、膝蓋骨が安定して滑車溝を滑ることができるので膝の曲げ伸ばしがスムーズにできるようになります。今回は滑車溝を掘り下げる手術法を行いましたが、症例によっては他の手術法や手術法を組み合わせて行うこともあります。膝蓋骨脱臼は全ての症例において手術が適応されるわけではありません。今回は脱臼の度合いが重度であったので手術を行いましたが,体重の管理や運動の制限などで症状が軽減するものもあります。もし膝に不安がある場合、どんな状態なのか先生に相談してみてください。
コメントを残す