昨日はちょっと設備の話になったので、今日は術前検査のことを書いてみたいと思います。術前検査というのは読んで字のごとくなのですが、手術前に行う体内臓器の検査のことです。当院では手術前には左図のような紙面にて検査結果をご説明させていただいています。
以前に“犬猫の1日”の項目で書いているのですが、犬で10歳といったら人の56歳に相当します。例えば人がこの年齢で手術を受けなくてはならないとき、病院では術前検査として血液検査はもちろん心臓の検査などを行ってから手術に挑むことと思います。人医療では当たり前のように行われていることなのですが動物医療ではどうでしょう。
以前に避妊手術を希望されて来院した方に術前検査の話をさせていただいたのですが、“検査はいらないから手術費用を安くしてよ!”といわれてしまいました。費用がかかることなので強要はできないのですが、“もし事故が起きたら・・・” いつもは大切な家族のはずなのにこういうときは別物になってしまうのでしょうか。
術前検査を行っていても不測の事態で事故が起きることがあります。事故を未然に防ぐためには必要で、限りなく安全に麻酔処置を行うためには欠かせないものです。決してお金儲けのためにやっているわけではないことをご理解ください。
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