血液検査や画像診断などの診断機器の性能は目を見張るモノがあります。整形外科機器はどうかというとこれまた進化しております。超小型犬といわれるチワワやトイプードルの橈尺骨骨折では整復に使用できる金属プレートには限りがありました。けれどもそれらの骨折整復時に臆することなく適応できるチタン製の小型プレートがあります。チタンという金属は生体親和性が良い素材なので骨折完治後に取り除く必要がないといわれています。最近のブームもあり超小型犬種の橈尺骨骨折を手術する機会が多くなってきたため、従来の手術方法プラスアルファの選択肢として導入しております。そして今回さらなる骨折整復の選択肢としてLCP(Locking Compression Plate)を導入いたしました。自分が学んできた大学や研修先での骨折治療と言えばPinningやDCP(Dynamic Compression Plate)を使用しての整復がメインでした。どちらの方法も骨折整復のスタンダードでありましたが、これらの方法のさらに上を行く方法と言えるのがLCPです。事細かな固定法の説明は省略させていただきますが、 LCPを整復固定法として選択できることは手術をする側にとっても受ける側にとってもメリットが多いと思われます。骨折手術は件数としては無いにこしたことはないのですが、万が一への備えとしてちょっと心のゆとりができました(財布のゆとりは無くなりましたが・・笑)。
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