猫のウイルス病というとまず第1番目に“ネコ風邪”と呼ばれる猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)というものがあります。これはヘルペスウイルスというウイルスの感染によって引き起こされるものなのですが、慢性化するとなかなか厄介な病気です。
当院でもワクチンを打っているにもかかわらず季節の変わり目になると鼻水やくしゃみ、咳などの来院する猫がいます。“何でワクチンを打っているのに?”と思われるかもしれませんが、インフルエンザと一緒でワクチンが効果を発揮できるときもあればだめなときもあります。またFVRは健康なときにはウイルスが体の中で息を潜めているだけで持続感染状態にあり、見た目にはわかりづらいということがあります。そしてほとんどの場合、免疫力が確立していない子猫ときに母猫からこのウイルスをもらっているケースがほとんどです。この母⇒子というサイクルが成立してしまうのはワクチン摂取率の伸び悩みが原因と考えられます。ペットショップで飼われた猫はほとんどの猫がワクチン接種済みですが・・
どこかで拾われてきた猫だと避妊や去勢は積極的にされる方は多いのですが、なかなかワクチン接種となると“ちょっと”という方がまだ多いようです。(キチンとされている方、すみません)ワクチンを打つことで免疫力を高めておけば感染や発症を押さえ込むことができ、病気を広める事も防ぐことができるようになります。
昔から“風邪は万病のもと”といわれています。これは猫の世界でもおなじこと。たかが風邪と思わずにワクチン接種をすることで猫社会からFVRを減らせるようがんばってみませんか!
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