急に後ろ足に力が入らなくなったシーズーが来院しました。股関節が抜けてしまったような立ち方をしているのですが、触診してみると痛みは訴えるもの脚長(左右の足の長さ)をみても股関節は抜けてはいなそう。念のためレントゲンを撮ってみたのですが、背骨にしても股関節部分の骨にしても左右が対称でないことがお判りになるかと思います。(ちょっとポジショニングがいまいちなのですが・・・) 腰椎の横突起から椎体、さらには大腿骨頭が骨溶解し始めているため痛みを伴い体重を支えることができなくなっていたのです。骨が溶解するという場合、ほとんどが悪性といわれています。学者としては骨のバイオプシーを行い診断をはっきりし、使用できる薬(抗ガン剤)があればそれを使ってあげることが良いのでしょう。しかし本人の年齢や飼い主さんの意向は“痛い思いをさせないこと”。今まで治療をさせてもらった者として、本人が少しでも痛みを感じず楽に一日を過ごせるように処置してあげたいと思っています。
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