このblogでも薬の使い方について何度かEntryしたことがありますが、吐き気を抑える薬も使い方次第では恐ろしいことが起こります。胃酸の分泌を抑えることで吐き気を抑えるものもあれば、胃〜腸にかけての運動(腸蠕動)に働きかけて吐き気を抑えるものもあります。今回このEntryをしたのも先日の異物を飲んでいたラブラドールのことで私も考えるところがあったからです。獣医さんだったら異物の可能性があれば吐き気止めとして後者の薬は使用しないでしょう。けれども異物が入っているかどうかは、バリウム造影を行って確定診断となります。もしバリウム造影以前の検査で異常が見つかったとして治療方針が変わっていたら・・・ 嘔吐を引き起こす病気は非常に数が多く、検査によって肝臓・腎臓・膵臓のいずれかに異常があれば原因はそこからと判断するのが筋ですが、かといって検査の数字だけにとらわれてしまうと治療しても症状は改善はおろか悪化することさえあります。今回のラブラドールは写真のような人形が小腸に詰まっていました。こんな状態で誤った薬を使用したら大変なことになってしまいます。異物に関しては過去にも同じようなことがあったかどうかという、飼い主さんからの申告が治療を左右します。よく異物を飲んでしまう癖のあるペットを飼われている飼い主さんはよく注意してくださいね。(洗ってみたらこんな感じでした)
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