右後肢の指が腫れているというボルゾイの飼い主さんから連絡を受けました。飼い主さんからは“指が脱臼しているような感じ”という説明を受けたのですが、脱臼を起こすような原因は思い当たらないということ。来院していただき直ぐにレントゲンを撮ってみると基節骨という骨が折れていました。飼い主さんと骨折の原因について思い当たることを聞いてみたのですが、可能性としては飛び出そうとした時にリードを強く引いたことぐらいでした。 思えばボルゾイという犬は今でこそ愛玩犬として飼われていますが、その起源はロシアでオオカミ狩りに使用されるほど足が速く、力強い筋肉の持ち主です。しかもこのボルゾイは体重が53kg、飛び出そうとする力とそれを引き留めようとする力が骨折した骨の1点に加わればこのように折れても不思議ではありません。手術も無事終了し先日退院されました。何とかつなぎ合わせることができた骨折部は、安定化を図るためギブスでがっちり固定しています。あとは無事に骨折部が落ち着くことを祈るばかりです。
コメントを残す