腫瘍の治療をしていてると思うことだが“こんなにしつこく、油断ならない病気はないな!”ということです。特に血液の癌といわれる白血病や皮膚にみられる肥満細胞腫や乳腺癌などある程度の治療方法は確立されてはいるが、完治を宣言できるまでには並々以上の努力が必要となります。その並々以上の努力というものが“外科手術”であったり“抗ガン剤治療”であったり“放射線療法”であったりと治療効果も望めるが何らかの副作用もあり、関わっているものにとっては非常に選択を迷ってしまうこともあります。
獣医としての立場からは治療することで少しでも楽になればということで様々な治療をすすめますが、治療をすすめていくことで食欲が無くなったり激しい脱毛が起こったりと望まないことも起こってくることは事実です。実際に治療をするかどうかを決めるのは一緒にいる飼い主さんです。
私の知っている患者さんで、大学病院で足を切断しなければならないと診断された方がいらっしゃいましたが、“最後まで五体満足のままいさせたい”という希望で足を切断せずに最後までがんばった方がいらっしゃいました。辛い時期もありましたが飼い主さんは満足されていました。
治療することも大切ですが、“この子が本当に求めていること”がわかるのは飼い主さんだけです。どうしても“〜腫瘍”というと治療することで頭が一杯になってしまうかもしれませんが一歩離れたところから全体のことを見てみることも必要かもしれませんよ!がんばっていきましょう!
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