先日狂犬病予防ワクチンのことで触れた集団免疫ですが、これを期待するためにはどの位のワクチン接種率が必要かというと70%以上というデータを目にしました。日本での狂犬病予防ワクチンの接種率は50%にも満たないようです。こんな状態のところに狂犬病をもった何らかの動物が迷い込んだらとんでもないことになるでしょう。同様に飼い主さん任意で行われる8種(5種)ワクチンの接種率についても同じ程度でしょう。“海外ではワクチンは3年に1回しか接種しないからうちの犬猫もそうする。”といった飼い主さんもいらっしゃいますが、動物医療先進国のアメリカではワクチンの接種率が75%を超えているといわれています。このような状態ならば集団免疫を期待できるため3年に1回のワクチン接種で免疫状態を維持することができますが、これをそのまま日本に置き換えることができるかといったら現段階では無理でしょう。他力本願な集団免疫を期待する前に、まずは確実にワクチン接種率を上げていくことが大切なのではないでしょうか。
コメントを残す