ダックスの人気とともに最近よく目にするようになった“脊椎疾患”。しかしこの病気はダックスに限らず他の犬種にも起こりうることで、写真のウェルシュコーギーも3ヶ月前に当院に腰抜け状態で来院されました。椎間板ヘルニアを疑い直ぐに脊髄造影、手術すべきであれば即手術できるよう準備を整えておいたのですが、造影した結果脊髄神経を圧迫しているヘルニア部位は映し出されませんでした。飼い主さんに来院していただき造影結果を説明、確定診断を受けるべく大学病院にてMRIを撮影することをお勧めしました。大学病院での診断は“脊髄梗塞”。勉強不足であった自分には初めて聞いた病名でしたが、最近ウェルシュコーギーにはよくみられるものなのですが、まだメジャーな病気ではないということでした。治療は外科適応でなく内科療法にて経過を観察することがベストということで、飼い主・大学病院・当院のトライアングル体制で治療してきました。そのウェルシュコーギーもまだまだ正常歩行とはいかないまでも、4本の足で地面を蹴ることができるようになってきました。リハビリははまだ続きますが、経過が良く飼い主さんも私もほっとしています。なお、今回診断するにあたり、脊髄造影の際にアドバイスいただいた高野博先生(高野獣医科病院)、MRIにて診断していただいた枝村一弥先生(日本大学動物病院)に深く感謝致します。
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