犬猫を飼っていると、必ずといってよいほど経験する皮膚病といえば膿皮症ではないかと思います。特に梅雨のじめじめした時期は皮膚のバリアー機構が破壊されやすく、皮膚に存在する正常な細菌叢が変化することで症状を引き起こします。甲状腺機能低下症・アレルギー(ノミ、アトピー、食物性、接触性etc.)・皮膚の脂漏症などの基礎疾患をもっている場合は、健康なものと比べるとその発症率は高くなると思われます(場合によってはトリミングがきっかけになることもあります)。原因菌はStaphylococcus intermediusというブドウ球菌の一種の感染が発端で、症状の進行とともに様々な細菌が増殖し皮膚の状態を悪化させていくようです。症状は軽いもの(表在性)から皮膚の深部にわたる重度なもの(深在性)まで様々ですが、消毒と適切な抗生物質の投与で速やかに改善していきます。湿度が多いこんな時期、食べ物では食中毒、ペットでは膿皮症に注意ですね。
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