ちょっとした言葉の行き違いで大きな問題が発生することがあります。抽象的ですが“難しい病気”という言葉が“治らない病気”になりいつの間にか“癌で余命がない”になってしまったりします。診断名は同じでも他の病院で“時間はかかるけれど治るもの”と説明されたとしたら、嬉しい反面最初の診断を下した先生に対しての怒りを覚えるかもしれません。説明の仕方一つで患者さんの病気のとらえ方は変わってくると思います。患者さんにはインパクトのある言葉(病名)だけが耳に残ってしまい、いちばん理解して欲しかったことが伝わっていなかったという経験があります。1年以上も前に“言ったか言わないか”なんてことは書面に記録でもしていない限りわかりませんし、そこに感情が絡んでくれば話はこじれるばかりでしょう。診断器機がどんどん良くなっている現在、診断能力は病院によって大きな差はなくなってきていると思います。そこで診断された病気をよく噛み砕き、些細な一言で患者さんと揉めることの無いよう説明できる国語力を身につけていくこと、これからの医療の現場に必要なことですね。
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