私達獣医が一般的に犬猫の歯科で行う事というと“歯石除去”あるいは“犬歯削り”程度のものが一般的なところです。ところが今回、人の歯医者さんの協力を得ることで折れてしなった大型犬の犬歯を再生する処置(差し歯)を行いました。というかこの歯医者さんのペットなのですが、犬歯を折ってしまったことで歯髄炎を起こし痛がっていたことが今回の試みのスタートでした。まずは抜髄を行い髄空を埋め型どり、次に仮歯となる芯(コア)を装着し、最後に仕上がった本歯(差し歯)を装着し噛み合わせを見るという本格的な作業でした。合計3回の麻酔処置。そして出来上がった状態が右の写真になります。言われなければわからないくらいの出来栄えに飼い主さんも大満足。私も貴重な体験をすることができました。が、ペットの歯医者さんを本格的にやるとなるとこれまた大変なことです。
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