最近ある先生との話の中に、夜間救急でやってきた患者さんの話が出ました。ある夜の出来事だったらしいのですが、病院ではなく自宅のインターホンを鳴らされ“急患なので診てほしい。”と起こされたそうです。時間は深夜の2時。出てみるとその患者さんは今まで病院にかかったことのない初診の方のようでした。一通りの診察〜処置を終えさてお会計となったときに、その飼い主さんは急いでいたあまりお財布を忘れてきてしまい、お支払いは後日にということで連絡先を残し帰って行ったそうです。が、後日どころか料金を払いに来る気配もなく、残された連絡先に電話してみると今はお金がないから払えないというそうです。何らかの事情があるのなら説明してくれればいいのですが、その方は現在もお金を払いに来る気配すらないそうです。
これって店員さんがいる前で堂々と万引きしているようなもの、あるいは食堂で食い逃げしてきたのと同じ。はっきり言って犯罪でしょう。その先生も半分諦めているとのことですが、このようなことは断じて許すべきことではないでしょう。お金の問題ではなく人としてのモラルがあまりにも欠けている好意ではないでしょうか。最近は保育料を払わない方が多いというニュースも聞きますが、人として残念というか悲しくなってしまいませんか?
岩本隆史 says
こういう目に遭ったら、どう対応すべきなのか悩ましいところです。
泣き寝入りしている方も多いのでは…。
ひとりの獣医師です。 says
こういう状況はどこでもあるように思います。
とくに夜間救急病院では、こういった未払いが多いのでカードのみの支払いとしてる所もあるようです。また、前金をもらう病院もあります。
いろいろな立場や関係があるので、できるだけしたくはありませんが、相手方の勤務先の住所および電話番号でどうにかなることが多いです。また、銀行口座のある銀行名を聞くのもひとつです。これは、裁判所に申し立てした時に役立ちます。いわいる強制執行の時ですが・・・。
こんなことは誰もしたくはないと思います。獣医師は、患者さんと信頼関係のなか真剣に誠意を持って診察したいと思っているのに・・・。
たった一人のこんな患者さんのために、他の良心的な患者さんまで不愉快な思いをさせてしまうことになります。本当にお金を忘れた人や病気が見つかって検査代などに費用がかかってしまい、持ち合わせが足りなくなった人などいると思います。
あとで、しっかりと支払いをしようと思っていた人も・・・。みんな迷惑です。
maskin says
個人相手の商売をやると必ずでてきますよね。
特に、栃木県は買い掛け(「お代はあとでいいですから」or「いいですよね?」)文化が根強く残っているから難しいものです。
ただ、全てが悪質な人かというとそうではないので、本当に金銭的に困った状況になってしまった人はうまく見分けたいところですね。
アメリカではお互いの信用のために契約書にサインをしてから、飼い主の社会保障IDかクレジットカードを登録します。普通の病院でもそうですが、はっきりしていていいと思います。その方が、あいまいに「こんどでいいですよ」よりずっと誠意を感じますよね。あいまいなら、困った状況にある相手も曖昧にしか応えられませんから。
人にはそれぞれ事情はありますから、適宜、お金が足りないとかの都合に対応するのが商売だと思います。それには、やはり契約書という「約束」をしっかり結ぶことこそが、誠意であり、優しさだと思います。
1枚、簡単なモノでも、「いつまでに払います。払えない場合は連絡をします。連絡無く、また期日内に履行されない場合は、いかなる法的手段をとっても依存はありません」みたいな文書にサインをしてもらうこと。「そこまでしなくても」という人もいますが、これだけで、感情的に成らずに済むし、相手も問題があるときに相談を持ちかけられると思うんですよ。
というか、僕は個人で大企業と契約して仕事をしますが、どんなところとでも契約は必ず結びます。契約を結ばない仕事もありますが、それは、うまくいかなくても、しょうがないという了解が暗黙でしかれますね。
なんて、長くなりましたが、お客さんを悪者にする前に、契約書というか約束を文書で交わしてはどうかな、という自分なりの提案でした。