更新になってしまいました。以前の更新はいつのことやら状態ですが、ここのところ続いていた手術のお話をしようかと思います。ひとつは11才になるアメリカンコッカースパニエルの乳腺腫瘍全摘出術。必ずしも避妊手術をしていないからというわけではありませんが、腫瘍は左右の乳腺のいたるところにできていました。再発のことを考えると不妊手術も行うことが望ましいのですが、なるべく短時間に済ませたいことが前提でしたので飼い主さんと協議のうえ乳腺腫瘍の手術のみを行いました。一般的には片方ずつ乳腺腫瘍を取る方法もあるのですが、一度の手術で済ませたいという事もあり両側同時に摘出する方法で行いました。先日無事に抜糸を終え、皮膚も突っ張りすぎず邪魔な腫瘍もなくなりなかなか快適そうでした。もうひとつは13才になるチワワの会陰ヘルニア整復手術。高齢ということもありましたが、会陰ヘルニアは一般的には肛門を正面に見て右側に多く見られるのですが今回は左側。ということでどんな状況にも対応できるよう準備をして手術に挑みましたが思っていたより組織の状態が良く無事に終了。先日の抜糸時に経過を聞いてみると、立派なうんちがあまりいきまなくても出ているということでした。いくら上手に手術をしても、術後の管理が疎かになれば手術の成果はすぐに破綻してしまいます。会陰ヘルニアもその一つ。飼い主さんの食餌管理とうんちを柔らかくする薬の投与はしばらく続きます。飼い主さんには頑張っていただかなくてはなりません。さて、今月のメインイベントといってもいいくらいの手術だったコリーの不妊手術。『何だただの不妊手術じゃん』と思われるでしょうが、コリーは術前術後の麻酔管理が大変なのとお腹の中が脂肪だらけ(以前勤務していた病院のベテラン先生にもコリーは別の生き物だと思った方がいいといわれていた)。さらには年齢不詳ということもありだいぶ気を遣いました。正直、コリーのお腹はもう開けたくないというのが手術を終わってからの感想で本当に脂肪だらけでした。そのことを飼い主さんにお話ししたら笑われてしまいましたが・・・。そんなこんなであわただしかった8月ももうすぐ終わり。来月も頑張ろう。
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