今日から黒パグのまるこちゃんがお産のため入院しました。2度目のお産とあってまるこちゃんは何となく落ち着いた様子。けれども大きなお腹のなかには5匹の赤ちゃんを身ごもり、皆順調に成長していました。まだまだ体温も高いため、お産が始まるのは早くても明日以降になりそうです。さあ明日から気が抜けない日々が続く!がんばらねば!
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼(膝のお皿の骨が内側あるいは外側に外れてしまった状態)が小型犬種に多いのは皆さんご存じのことかと思います。大型犬の股関節形成不全と同じで遺伝的素因が大きくからんでいる病気です。今日は他の病院からの依頼で夕刻より脱臼の整復手術を行います。この脱臼の手術方法はいろいろな方法があるのですが、その選択は非常に難しいものとなります。幸いにも私は日本でも屈指の整形外科医である永岡勝好先生のもとで、特に膝蓋骨脱臼の手術には100症例以上の手術に立ち会うことができ手術のノウハウを得ることができました。(もちろん自分で全てをこなすようになってはまだまだ症例は少ないですが・・・)
“脱臼を直すことは器用ならば誰でもできる。けれどもそのメカニズムをしっかり理解していなければ本当に直すことはできない。”とは永岡先生の言葉です。それを肝に銘じ手術に挑んできます。
本日は啓蟄
ということでカエルにまつわるお話しをしたいと思います。“カエルは動物病院には関係ないだろう”と思われるでしょうがカエルが原因で起こる病気があるのです。その名も【ヒキガエル中毒】です。冗談みたいな名前ですが獣医の専門書にはちゃんと項目があるんです。これはヒキガエルが耳下腺から出される防御毒によって異常に唾液を流したり、興奮したり、場合によっては虚脱(倒れてしまう)してしまう場合もあります。?n 命に関わるようなことはありませんが、這い出てきたカエルでペットが遊んでいる姿を見かけたらすぐにやめさせてくださいね。これからの時期以外と注意ですよ!
純血種の野良犬
自分が子供の頃はまだ野良犬が多く、病院うらの公園で野良犬が生んだ子犬を同級生と世話をしに行ったことがありました。そのころ飼われている犬というとほとんどが雑種で、純血系の犬はなかなか見かけないものでした。実際、獣医になって患者さんが連れてこられる犬を見るとほとんどが純血種で、雑種の犬はまず見かけなくなりました。(自分が小さい頃飼っていた犬も雑種でしたが病気知らずで、今思えば獣医さん泣かせの犬でした。)?n 私の個人的イメージでは野良犬というと雑種(雑種を飼われている方、すみません。)なのですが、地元の別荘地では純血種の犬が誰に管理されているというわけでなくうろうろしているとのこと。聞いてみるとどうやら全てではないけれど別荘のオーナーさんが飼いきれなくなって放してしまっているようです。飼えなくなったならば捨ててしまうといった気持ち、皆さんどう思われます?
“先生”と呼ばれること
国家試験に受かり獣医師免許をもらった時から“先生”と呼ばれることになるのですが、これは名誉であることでもあり、ある意味普通の人ではなくなったようなプレッシャーがあります。特にヒトのお医者さんではなおのことだと思います。このプレッシャーというのは命を預かることに対してのものであったり、より良い医療を提供できるように日々勉強しなければならないということであったり、挙げ始めるときりがないくらいです。?n けれども“先生”と呼ばれることにふんぞり返り、患者さんに対して心ない態度をとり、勉強することをやめてしまい、漫然と日々を過ごされている方もいるようです。やはり“先生”と呼ばれる仕事を続ける限り毎日が修行であり、常に謙虚にいきたいものです。
ワクチンの追加接種
ワクチンは生後60日までに1回目、その後1ヶ月後に2回目、さらにはその1ヶ月後に3回目のワクチンを接種し、それ以降は1年に1回追加接種ことが一般的です。(当院では幼齢期のワクチン接種は2回)けれども米国での論文に“毎年のワクチン接種は必要なし。”というものがありました。というのはワクチン自体の効果の向上と、ワクチン接種後の1歳以降では野外での自然免疫を受けることができているためだということでした。ということはワクチンは接種しなくても良いのでしょうか・・・?n [もっと読む…] about ワクチンの追加接種
順調です!
1月12日に生まれた5匹のダックスの赤ちゃんが、初めてのワクチン接種のために来院されました。体重もほとんどばらつきがなく成長しているようです。飼い主さんはこの子達の里親は探さず5匹ともすべて面倒を見ていくそうです。まだまだ大変な日が続くと思います。がんばってくださいね!
発熱のこと
ヒトでも熱が高くなることはだるく非常に辛いものです。もちろんこれは犬猫でも同じことだろうと思うのですが、発熱は病気から体を守る防御反応としてプラスに働いていることもあります。例えば、発熱することで体内での白血球の働きを促進して細菌の増殖を抑えたり、ウイルスの感染を抑えるインターフェロンの働きを増強させることもあるようです。けれどもほとんどの場合、熱を下げることが治療の中心になりがちですが、発熱することのすべてが体にとって有害なことばかりではありません。何らかの病因があって発熱しているわけですから、解熱剤があるからといってやみくもにつかってしまうことは非常に危険です。一言、先生に相談してみてくださいね!
病名の告知
飼い主さんにとって可愛いペットが病気になってしまった場合、“どんな病名なんだろう?”“ちゃんと治る病気だろうか?”が1番気になるのではないでしょうか?獣医としても原因を発見し、病名をはっきりさせなければいけないのですが、命に関わる病気の場合は告知をするにあたって非常に気をつかいます。これはヒトの場合も一緒ですが、告知するのが本人かそうでないかという差が結構大きいんですよね。病名を知ったとたん自分のことのように倒れ込んでしまう飼い主さんもいれば、治療することを諦めてしまう飼い主さんもいらっしゃいます。?n 獣医師としては“今かかっている病気がどんなもので、完治するものか否か?”は必ず伝えなければいけないと思っています。飼い主の皆さんは病名の告知についてどのように思われていますか?
季節の変わり目
ここのところ1日1日の温度差が非常に激しいですよね。こんな時は人と一緒で犬猫も体調をこわしやすいんです。寒ければ寒い、暑ければ暑いで体はその変化に対応しようとしますが、対応しきれないと食欲不振を起こしひいては病気への引き金となってしまいます。特に8歳を過ぎている場合、対応能力も衰え始めています。寒い2月ももうすぐ終わりです。飼い主の皆さん、ペットのちょっとした変化をよく見てあげてくださいね。?n※お知らせにもありますが、24〜26日まで私がお休みを頂くことになっています。Entryもお休みを頂くようになりますのでよろしくお願いします。