昨日は横浜にてみなとよこはま動物病院(旧・永岡犬猫病院)OBによる新年会がありました。まだまだ開業して3年とちょっとの私には、いらっしゃっている先生方は大先生ばかりで毎年緊張する集まりでもあります。勤務していた病院の人間、それも年代を問わずに必ず新年には顔を合わせ、近況や新たな情報の交換場所として集まれるような病院に勤務できたことは何よりの財産だということを噛み締めました。同期の先生の近況もさることながら、全く衰えを知らない永岡先生のパワーにも圧倒されてしまいました。今年もより良い医療・技術を提供できるよう頑張らねばと思うひとときでした。
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本日は成人の日
犬猫の生物学的速度(簡単に言うと年を取っていく早さ)については以前にもEntryしていますが、人でいう20歳というのは犬ではおよそ生後1年半、猫ではちょうど1年位といわれています。それ以降は1年ごとに4歳ずつとしをとっていくということから考えると、犬猫ってホント年を取るのが早いですよね。成人式を迎えると一人前として扱われますが、犬猫ではなかなかそうはいけません。けれどもそのころには比較的行動も落ち着いてきたようには見えませんか?誕生日を祝ってあげる飼い主さんは多いかと思いますが、今年成人になる犬猫を飼われている飼い主さん、一生に1回の成人式ちょっとお祝いしてあげてはどうでしょうか?もしかしたら行動がちょっと変わるかも知れませんよ!
無事に里帰り!
昨年の11月に椎間板ヘルニアの手術をしたダックスが来院されました。リハビリの経過も良好で、ベットの上から飛び降りることができるまでに回復、実家である横浜に帰る前に顔を見せてくれたというわけです。今までは脊椎疾患というものは内科治療と理学療法を中心に治療してきましたが、手術によってここまで回復するということを目の当たりにすると手術は積極的に薦めるべきものだという意識を持ちました。もちろん全てを手術すべきとはいえませんが、状態と時期を見極めることで良い結果が望めるものだということを身をもって感じることができました。もちろん手術が全てではありません。懸命な飼い主さんのリハビリがあったからこその結果だと思います。横浜に帰ってもまた腰を痛めないでほしいものです。
ネズミの害!
先日のニュースで放送していたのですが、リフォームしたばかりの家やマンションなどでネズミが食べ物を食い荒らしたり電気コードを食いちぎったりする被害に遭っているという特集が組まれていました。その特集内では、夜中にネズミが駆け回る足音に悩まされている人や、食いちぎった電気コードからの出火の危険性についてが取り上げられていましたが、獣医師としては伝染病の心配をしてしまいます。ご存じの方も多いかと思いますが“レプトスピラ症”です。?n レプトスピラ症の原因菌はネズミの尿中に含まれ、皮膚にある傷や健康な粘膜から体内へと侵入します。ワクチン接種によって抗体を持っていれば大事には至りませんが、抗体がなく治療もされなかった場合は慢性の肝炎あるいは腎炎に移行してしまいます。ネズミといったら少々田舎のモノといったイメージですが、このようなことが都内で起きているということですから宇都宮も安心はできません。やはりワクチン接種によって抗体をもっていることは大切ですね!
ヘルニアあれこれ
昔からヘルニアのことを“脱腸”といいましたが、そのヘルニアの出っ張りの中身は必ずしも腸ではないことをご存じですか?お腹の中にあり腸を取り囲む脂肪であったり、はたまた膀胱であったり、実際手術してみてビックリすることもあります。ヘルニアにはおへその所にできる臍ヘルニア、足の付け根(鼠径部)にできる鼠径ヘルニア、肛門周囲にできる会陰ヘルニア(この表現には問題があるが・・・)があります。?n 今日は鼠径ヘルニアの手術がありました。このヘルニアは特に雌犬に多く、成長段階で鼠径輪というヘルニアの根本にあたる穴(ヘルニア孔)のふさがりが悪いことで起こっています。幸いヘルニアの内容は腸ではなく雌犬特有の鞘状突起が主なものであったので大事には至りませんでした。ヘルニアも放置し過ぎると大変なことになります。おかしいなと思ったら診察を受けてみてくださいね。
意識改革!
あけましておめでとうございます。みなさんいかがお過ごしでしたか?早速ですが今年の課題は“意識改革”の年にしたいと思います。これは飼い主さんに対しての啓蒙活動であったり、私自身の思考の再構築であったり・・・。なかなか大きなテーマになりそうですが一歩一歩進んでいければと思っています。?n とりあえず身近なところで病気の早期発見〜治療を心懸けるというところでしょうか?これは飼い主さんに対してもちょっとした変化を見逃さないようにアドバイスしていくことであったり、病院としては5歳を過ぎたペットに対しての健康診断(もちろん検査には費用がかかりますが、必要な検査を適正な価格で!)を積極的に勧めていったり、予防医療に対しての意識をもっと持ってもらえるようになど、病気になってからの病院という意識ではなく病気にならないようにするための病院になっていければと思っています。それでは今年もよろしくお願いします。
あけましておめでとうございます。
本年も面白く役立つ情報が提供できるよう頑張らせて頂きますのでよろしくお願いします。
今年もあと2日!
ちょっと前に猛暑の夏が終わったかと思えば、今年もあと2日で終わってしまいます。今年、新しい家族としてペットを迎え楽しい年末を迎えている方もいれば、病気や交通事故あるいは寿命によってペットを亡くした方もいるかと思います。病院という場所のイメージは病気を診断して治すところというものかもしれませんが、動物の場合では来院(診断)する時点ですでに治療は後手に回っています。ですから0からスタートする治療ではなくマイナスから治療するために回復が遅かったり、場合によっては命を落としてしまうこともあります。年末に来てちょっと重めの内容ですが、病気は早期発見・早期治療ができれば一番よいのです。できれば病院とのおつきあいは少なめに!と思われている飼い主さんは多いでしょう。ちょっとおかしいかなと思われたら、様子を見るのではなくかかりつけの先生に相談する習慣をつけてください。ちょっとしたことでも病気の早期発見につながるのですから。?n Entryは30日から来年1月3日までお休みさせて頂きます。皆さんよいお年をお迎えください。
年末だからこそ・・・
新しい年を迎えるにあたり、かわいいペットをシャンプーしたりカットしてあげたいというのは飼い主さんの心理ではないでしょうか。何かとせわしい年末、ちょっと空いた時間を利用して伸びてしまったペットの毛をカットしてあげようかな・・・こんな時に事故は起こりがちです。慣れない作業のため、はさみで耳や皮膚、時には舌などを切ってしまうことがあります。シャンプーもよく洗い流してあげないと皮膚が荒れてしまったり、乾かしが甘かったりすると風邪を引いてしまうきっかけになります。ただでさえ慌ただしい年末、思わぬ事故でさらに慌ただしくしないよう気をつけてお過ごしください。
アルコール中毒
クリスマスも過ぎ、もういくつ寝るとお正月となりました。年末年始にかけて何かとお酒を飲む機会が多いかと思いますが、犬猫もアルコールを飲めばもちろんアルコール中毒症状が起きます。急性毒性を起こしうる量は5〜8ml/kgといわれていますが、アルコールに強い人と弱い人がいるように全てがこの量に当てはまるとは限りません。さらには空腹時であったり満腹時であったりすれば症状も異なることでしょう。ごく少量の摂取であれば治療を必要としない場合もありますが、誤って大量のアルコールを摂取した場合は命に関わるのは人と同じです。おめでたいからと言ってペットと一緒に一杯なんてことはくれぐれもしないでくださいね。