飼い主さんの間では、獣医さんのレベルの違いは良く話題に上がるかと思います。同じように獣医同士でも飼い主さんのレベル(というか考え方)の話がでることがあります。非常にいい種類なのにワクチンを全くうたない、体中ノミだらけにしたまま放置されている猫、フィラリア症にもかかわらず何の治療もしてもらえない雑種など、本当に動物好きな方にはとても考えられないような飼い主さんもいらっしゃるのです。対照的にいろいろな予防はもとより、日常の食生活にまで非常に気をつかわれている飼い主さんもいらっしゃいます。実際、東京方面からこちらに引っ越されてきた飼い主さんからもこちらのペット事情(病院も飼い主さんのことも含めて)が大分レベル違うということを聞いたことがあります。?n このようにレベルが違ってしまうのは病院からのワクチンや予防医療についての啓蒙が行き届いてないからなのでしょうか?私たち獣医師は設備や技術を向上させることも大切ですが、ペットを飼われている方に対してのさらなる意識向上のためにできることをもっとしていかなければなりませんね!(どんなことをすべきか、あるいはしてほしいか、などご意見いただければ幸いです。)
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口が閉じられない!!
10歳の猫が急に口が閉じられなくなったとのことで来院されました。確かにひどい口臭で“ああ、口内炎か。”と思って口を開けてみたところ上顎の犬歯が左右バランスが非常に悪い!鉗子でつまんでみると今にも抜けそうなくらいグラグラで、ほとんど力を入れなくても抜けてしまいました。写真でもわかるように黒っぽくなっているところは歯周病が起こったせいで歯根の膜が腐ってしまったような状態になっています。歯を抜いたあとはさっぱりしたのかしっかり口も閉じられるようになりました。やはりお口の中の健康管理も大切ですね。
やっとお迎え!
8月1日よりお預かりしていたアイリッシュセッターのケディー君、オーナーさんの怪我の治療も一段落し先日お迎えとなりました。ケディー君は数年前左足を粉砕骨折してしまい当院で手術をしたのですが、オーナーさんは反対足の膝を怪我してしまいました。不思議なもので私の知っている限り飼い主さんとそのペットは同じようなところを患っていることが多いようです。?n お迎えの際に飼い主さんと一緒にいるケディー君は見違えるように元気そうでした。入院疲れは無いと思いますがおうちでゆっくりしてくださいね。
やっと一段落!
交通事故で右後肢の皮膚と足先、さらには左前肢の皮膚と足先を失ってしまった猫の皮膚移植手術が無事終了しました。来院した際はこのまま足が腐って落ちてしまうのではないかといった状態でしたが、足先の一部は失ってしまったものの今では元気に散歩ができるくらいまで回復しました。?n 毎回思うことですが、生命力というものは計り知れないものを感じます。どう見ても厳しいと思っていた子が目を見張るような回復力を見せてくれたり、元気だった子が急に弱ってしまうことも少なくありません。厳しいと思っても何とかしてあげたいという気持ちが伝わるのかもしれません。私たち獣医師ははそのような努力する気持ちを忘れてはいけませんね。
骨折を治すには。
骨折はできれば避けたいことですが、万が一起こってしまったなら外科的に治療(内固定法)したり副木によって固定(外固定法)する方法があります。麻酔がかけられないような幼いときや、骨折している骨の変位が少ないときには外固定法でも治すことが可能でしょう。骨折による骨の変位が著しく、さらには骨折片が複数ある場合は適切な内固定法で治療することが望ましいでしょう。手術の方法は様々な方法がありそこに使用する器具は非常にたくさんあります。?n さて骨折手術後は安静がもちろん大切なのですが、あまり大事にしすぎることで骨折部位の治癒が遅れてしまうことがあります。骨は使うことで伝わる微細な振動によって成長や治癒が促進されます。けれども不適切にギブスを巻きすぎたり、運動を制限することでこの振動が起こらず通常骨折が治る期間より時間がかかってしまうのです。骨折はその状態により適切な方法で処置しなければなりません。難しいですよね!
生活習慣病
全てのことが当てはまるとは限りませんがヒトと同じで犬猫にも生活習慣病があります。糖尿病であったり心臓病であったりその病気は様々ですが、その根底には肥満が存在しているのではないでしょうか。全てが肥満に続発する病気ばかりではありませんが自分が今まで経験する限り、若くして糖尿病や心臓病さらには高脂血症を患っている子はほとんどの子がやや肥満〜肥満体型でした。食生活を聞いてみると、ほとんどの飼い主さんが少しでも食べが悪いと手を変え品を変え食事を与えていること、置き餌をしていること、そして間食が多いことでした。?n 自分が太ってしまうことは気にしますが、飼っているペットは何となくふっくらして可愛いからといった理由で太らせてしまう方も少なくありません。若いうちは何とかなります。けれども寿命が延びている今日この頃、ペット達の老後も考えてあげてくださいね。
後輩の訪問
今日は大学の研究室時代の後輩が当院を訪問してくれました。大学時代の同級生や勤務医時代の後輩が訪れてくれることは多かったのですが、研究室の後輩が自分を覚えていてくれたことさらにはわざわざ宇都宮まで足を伸ばしてくれたと言うことは非常にうれしい限りです。同期の仲間でもお互い離れてしまったり、結婚してしまったりということでなかなか顔を合わせる機会が減っている中、本当に久しぶりにも関わらず後輩が尋ねてきてくれることはうれしいものです。先輩・後輩に限らず人の縁というものは大切にしたいものです。
自己回復力
一昔前だと獣医にかかるということは非常に贅沢なことだったようです。地元の栃木県でもちょっと田舎の方にいくと全く獣医にかかったことがないという犬猫にであったことがあります。かといって病気をしなかったのかというとそれなりに病気をしているようなのですが何とか自分の力で治ってしまっているようです。?n いくら医療や薬が良くなってもそれを受け入れることができる能力がなければ効果は得られないでしょう。“おかげさまで良くなりました。”といっていただけることはうれしいことなのですが、治療に反応してくれるかくれないかはやはりその子の自己回復能力の有無によると思っています。どんな薬をチョイスするかということは獣医の能力によるでしょうが、あくまで私たちは回復能力の後押しをしてあげるものであり獣医が全てを治しているのだとは思うべきではないのでしょうか?常に慎重にその子の回復能力を引き出せるような方法を考えたいものです。
首輪に注意!
“えっ!何のこと?”と思われた方も多いのではないでしょうか。ペットショップに行くとカラフルな首輪(あの有名なルイ・ビトンの首輪もあるくらい)があり目移りしてしまいますよね。さて何を注意して欲しいかというとそのサイズと閉め方なんです。診療していると首にただ掛けているような首輪をしている子がいるのですが、このような状態で散歩に行かれることは非常に危険です。前に対しての引っ張りにはこの状態でも対応が出来ても、後ろ方向(後ずさり)に対してはおそらく抜けてしまうでしょう。これがもし交通量の多い道路脇で起きてしまったら・・・。考えるだけでも怖くありませんか??n 首輪の目的はある程度ペットの動きをコントロールするためのものであり、ただのアクセサリーではありません。締めすぎると可愛そうだから!という気持ちも分からないでありませんが、散歩の際にはちょっと締めてみてはいかがでしょう。
獣医の参考書
動物病院で専門科目を立ち上げてやられている病院はまだ多くありませんが、基本は内科が主なものとなります。その内科学、教科書の数も半端ではありませんが1冊の厚さも非常に厚いものがほとんどです。今日も調べものをするために内科学の愛読書(?)をめくってみるとまだまだ経験したことのない病気のことが目に付きます。獣医師免許を取得して丸7年、横浜での勤務医時代に経験したことのないものも、栃木の地元ではごく普通に診られるものであったりと新たに経験することもあります。?n 獣医の仕事というもの“ここまですれば極めた!”となるには到達点の非常に高い仕事だと思います。そして決しておごることなく1つ1つの症例に当たらねばならないと痛感しました。