“なんか生理が終わったのにお乳が張っているんですけど!”という飼い主さんからの電話、診察させていただくとこれが偽妊娠でした。“そんなことあるんですか?”と飼い主さんは不思議そうでしたが比較的多く見られるんです。これは妊娠したときと同じような血液中のホルモン状態が起こることで、さも妊娠したかのような行動や反応がでてしまうのです。偽妊娠は通常2殻週間で症状が治まるため、特に治療することはありません。けれどもお乳が張ることで乳が分泌します。このとき乳腺細胞に炎症を起こすことで乳腺炎になってしまうことがあります。通常乳は白色ですが、黄色〜赤っぽい色のものがでてきていたら要注意です。すぐに病院での診察を受けましょう。
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8月中はよろしく!
今日から期間は未定なのですが、アイリッシュセッターをお預かりすることになりました。飼い主さんが検査入院しなければならないのでこの子の運動が出来ないということ。健康体での入院です。けれどもこのワンちゃん以前に骨折で約1カ月入院していた子なんです。そのことを覚えていたのか犬舎の中でおとなしくしていてくれてます。さすがにアイリッシュセッター、朝晩の散歩ではしっかり歩いてくれるので私の運動不足も解消されそうです。明日もいつもより早起きして体力づくりが出来そうです。
時の流れは・・・
なんとも早いもので、blog形式のhomepageを始めて明日で1年が経ちます。comment欄以外でも皆さんに様々なご意見や相談を頂きました。獣医というのは全科診療であるために広く浅くになりがちですが、何か1つでも得意分野を突き詰めることで飼い主の皆様により良い技術を提供できるようになれればと思っております。また技術ばかりではなく人格的にも成長しなければ患者さんもついてきてはくれませんよね。まだまだ駆け出しの32歳、人格面でもさらに磨きがかけられるよう頑張っていこうと思っております。?n これからも皆様のご意見やご相談にさらにお答えできるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
暑い時間帯
異常な暑さが続きますが、ここまで暑いと用心されてる方が多いようで熱中症や熱射病のような症状で病院に来られる患者さんは少ないようです。一般的に暑い時間帯というと、日差しが強いときでは午前10時くらいから午後4時くらいでしょうか?この時間帯、散歩はもちろんのこと車での移動も避けておいた方が賢明だと思います。いくらクーラーをかけた車内とはいえ、ただでさえあまり車に乗ることが好きではないペットでは調子を悪くしてしまうことは充分あり得ます。最近では聞かなくなった話ですが、車の中に置いたままどこかに行ってしまうことなどもってのほかでしょう。散歩もまず自分の手足でアスファルトの道路の温度を確認してみましょう。靴を履いていないペットの目線になって行動したいものですね!
のどもと過ぎても
病気になった当初は二度とこんなようにならないようにと気をつけるものです。もちろんこれが自分自身のことであればなおのことでしょう。しかしペットのことになるとなかなかうまくいかない方もいるのでしょうか。例えばこの時期水分を多くとりすぎ嘔吐や下痢を起こす子は少なくないと思います。病院で薬をもらって食事の指導を受けても、ウルウルした瞳で見つめられて根負けしておやつを与えてしまい症状をひどくしてしまったり、手術後にカラーをつけていなければいけないのにほんのちょっとだからと思い傷を舐めこわしてしまったり。?n 一番辛い思いをするのは飼い主さんではなく当のペットだと思います。大事なペットのことです。自分のこと以上にのどもと過ぎても決して忘れないであげてください。
うれしい一言。
初めてのワクチンからずっと診察させてもらっているチワワの飼い主さんが埼玉県に引っ越してしまいます。引っ越されてしまうことは非常に残念なことなのですが、帰りがけに“ずっと先生に診てもらいたかったんだけど・・・今まで本当にありがとう” お別れすることは残念なことですが、ちょっとした一言に“ああ、この仕事をやっていて良かったな!”と思います。奥様の実家がこちらなのでたまには戻られるととのことですが、埼玉に行っても元気でいてくださいね。
対岸の火事ではありません!
狂犬病予防ワクチンの接種率は年々落ちているようです。ペットブームで犬猫の所有率は上がっているにも関わらずどうしてなのでしょう。日本では昭和32年より狂犬病の発生は認められていません。けれども中国やロシアなどではいまだに狂犬病の発生が認められています。さらに狂犬病というと犬猫だけ?と思われがちですがヨーロッパでは日本でも身近なペットであるハムスターにも狂犬病の発症が認められているのです。最近では人気の犬種やエキゾチックアニマルなどが輸入されてきますが、それらの全てが狂犬病が発症していない国からだけのものではありません。もちろん入国の際には検疫がありますが、場合によっては通過してしまう、いやすでに通過して日本国内に入っているかもしれません。?n こんな状態の日本でもし狂犬病が発生したら?BSEや鳥インフルエンザでこれだけ影響を被る日本のことです。可愛い犬猫を飼うことも難しくなってしまうのではないでしょうか?予防することが最大の治療である狂犬病、あなたのペットは大丈夫ですか?
前庭疾患を患われている飼い主の皆さんへ
毎日のEntryのなかで一番commentを頂いている項目が“前庭疾患”です。そして皆さんがどうしてあげたらよいか悩まれていることがよくわかりました。前庭疾患の治療法は先生によっても異なってきますし、私たちが読む内科学の本でも治療法がこれがBestというものもなく、極端なものでは何もしなくても2週間ほどで自然治癒するというものもあります。自分が勤務していたみなとよこはま動物病院では、「前庭疾患は目が回っている状態である。ならば動いてさらに気分が悪くならないように静かに眠らせておきながら病気の治療をしてあげよう!」ということで入院治療を勧めていました。在宅での治療にも利点はあります。けれどもなかなか安静にしておくということも難しく、食べることが出来ない姿を見ていることは飼い主さんにとっては辛いことと思います。?n ?n [もっと読む…] about 前庭疾患を患われている飼い主の皆さんへ
大きな赤ちゃん
昨日の昼休み、ジャーマンポインターの赤ちゃんが7匹産まれました。当初は自然分娩を予定していたのですが、栄養が良かったのか7匹とも平均400グラムにまで育った大きな赤ちゃんになっており急遽帝王切開にてお産を迎えることになりました。ここまで大きいとお乳の吸いも良く安心してみていることが出来ます。?n お産は獣医師と飼い主のコミュニケーションが取れていないとうまくいかないものだと思います。いつ交配したのか?何匹入っているのか?自然分娩は可能なのか?定期的に検診を受けることで対応が変わってきます。“犬のお産は安産!”といっていた時代は一昔前のこと。お産の可能性があるワンちゃんはとりあえず動物病院で検診を受けることをお勧めします。
避けては通れぬ事。
この仕事をしている限り犬猫の生き死は避けて通ることができません。元気になって退院していく子もいれば、いろいろと手を尽くしたにもかかわらず亡くなっていくこともあります。どんな医療も“老化”という病気はこれから先も克服することは難しいでしょう。?n 今日の夕方、小学校からの同級生が飼っている犬が亡くなったとの連絡を受けました。前庭疾患を2度患いながら、3日前には点滴治療にいらっしゃったばかりのことでした。大病を患いながら、今までよく頑張ったと思います。ゆっくり休んでくださいね。 合掌