2004年も今日でちょうど半分が終わりました。いろいろなことがありますが、なんと言ってもホームページに寄せられるCommentが増えたことがなんといってもうれしいですね!あと1ヶ月でホームページを開始して丸1年、いろいろな方の意見を聞けたり、今どんなことで困っているのかを聞くことができ実際の診療にも役立てることができています。明日は休診日でお休みですが、明後日からは残された後半戦、診療もホームページも頑張っていかねばなりませんね!
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ビタミンのこと
ヒトでも健康食品としてのサプリメントが流行っています。ペットでもいろいろなサプリメントがありますがその代表的なものとしてビタミンがあります。ビタミンには皆さんご存じでしょうがA・B・C・D・E・Kと種類がありますが、そのなかでもビタミンA・D・E・Kは多すぎても少なすぎても問題があります。その点、ビタミンBおよびCは仮に多く摂取しても排泄することができるので比較的安心して投与することができます。?n 欠乏症として、ビタミンAは繁殖障害や夜盲症など特に眼に異常を来します。ビタミンDでは骨に対して悪影響を及ぼし、ビタミンKは血液が固まりにくくなります。けれども摂取しすぎれば中毒症状を起こす可能性があります。サプリメントは比較的安易に与えがちですが、与え方次第では健康に大きな支障を来します。サプリメントとして与えたいときはコンビニにあるものを与えるのではなく、動物用として専門に扱っているところの指示を受けて与えることが大切ですよ!
置き餌の落とし穴。
日中働いている、特に猫の飼い主さんにとって“いつでも食べられるように!”ということで出掛ける際に乾燥フードを食器に盛っていかれる方が多いかと思います。けれどもこの“置き餌”思わぬ落とし穴があるんです。いつでも好きなときに食べられると言うことは胃や腸が休む時間がないということにもつながります。そうすると何が起きるか?皆さん第1に太るだろうということには気づかれますが、これが糖尿病に移行する可能性を秘めていることにはなかなかお気づきにならないようです。糖尿病に非常に関係の深い臓器として膵臓が挙げられます。この膵臓血糖値をコントロールしてくれるインシュリンというホルモンを分泌するのですが、好きなときにあるいは絶え間なく食餌をしていることで膵臓が疲れてしまいインシュリンを分泌できなくなってしまいます。?n “うちの子は太ってて!”とうれしそうに話される飼い主さんがいますが肥満?z置き餌?z糖尿病という構図はz以外にも身近に迫っているかもしれません。気になる方は病院で血糖値をチェックしてもらうと良いかもしれませんよ!
元気な4匹です!
半年前にもうちでお産をしたチャッキーちゃんが今回も元気な赤ちゃんを産みました。非常に元気が良く少々ピントがずれている子もいますがなかなかいい顔をしていました。ぱんぱんだったお腹もさっぱりし、チャッキーちゃんも今晩はゆっくり休めることでしょう。チャッキーちゃんも少々お疲れです。3回連続のお産なんてならないように気をつけましょうね。
コメントに対してのレスについて。
“何でコメントに対してレスが着いていないの?”とのコメントを頂きました。例えば、獣医学的に診断や治療が確立しているものに関しては公なコメントのレスとしてお返しすることができますが、内容的にも深刻かつ患者さん個人の現在における診断に対しての意見や私の見解はコメントのレスとしてではなく個人メールのアドレスにお返ししております。もちろんなるべく早めにはご返答できるようにはしておりますが時間がかかってしまうこともあります。?n あくまで私個人の判断でコメントとしてレスするべきか、メールにてお返しするかを決めさせていただいております。決してご返答していないわけではありませんのでご了承ください。
眼軟膏を入れましょう!
昨日シャンプーのことに少し触れましたが、ご自宅でシャンプーされる飼い主さん“眼軟膏”はご存じですよね。病院でもらう目薬というと治療にのみ使うといったイメージがあるかと思われますが、この眼軟膏は治療にはもちろんシャンプー後に起こりうる目の異常を予防することができます。なかなか注意していてもシャンプーが目に入ってしまうことは避けられません。ショボつく眼を何とかしようとひたすら前足や地面にこすりつけることで角膜を傷つけてしまいさらに眼の状態を悪くしてしまいます。?n そこでこの“眼軟膏”を付けることで、眼に油性の幕を張ることができシャンプーが直接眼を刺激することを和らげてくれます。ご存じだった飼い主さんもそうでなかった方もシャンプーする時には眼軟膏を入れてあげましょう!
7月になると。
ヒトの病院でも皮膚病の外来が増えるといいます。同じように犬猫でも新たに皮膚病になってしまったり、現在煩っている皮膚病がさらに悪くなったりと皮膚にとって厳しいシーズンなんですね。どうしても湿度が高いことで細菌が繁殖しやすかったり、ノミやダニの活動が盛んになることで何かと皮膚のトラブルが発生しやすい環境が整ってしまうんです。少しでも皮膚病を避けるためにもいくら暑くてもシャンプーしたらしっかり流して、しっかり乾かすことは大切でしょう。シャンプーがすすぎきらなかったり、乾ききらない状態では皮膚に対して刺激となりそのため掻いたり咬んだりすることで炎症を助長することになります。それとノミダニ対策はしっかりしておきましょう。なんやかんや言っても夏場の皮膚トラブルで1番多いのはこれですから!
広い視野を持って!
毎日の診療で私たち獣医師は“この状態に関してはこのような治療方針で!”といったものがあります。これはあくまで基本的なアウトラインであって全てがこのアウトライン上で治まる病気ばかりではありません。また専門によっても内科的にアプローチする先生もいれば、即外科的な方向に持っていく先生もいます。どういったアプローチを取っていくのが1番という方法はありませんが、これだと思って夢中になってしまうとどんどん泥沼にはまってしまい視野が狭くなってしまっていることがあります。?n こんな時、以外と飼い主さんからの一言が狭い視野から私たちを解放し、違った角度から病気を見させてくれることがあります。最近は飼い主さんも非常に勉強されている方が多く感心することがあります。ですから飼い主さんも病院では先生の言われるがままではなく、臆せず発言した方が良いのではないでしょうか?もしかしたら今おかかりの先生も先入観という泥沼にはまっているのかもしれませんから!
こう暑くなると・・・
梅雨の中休みということで日差しの強い暑い日が続いています。暑いところで運動すれば水も欲しくなるのは当然のこと、いつも以上に水を飲むことが多くなると思います。そうすると何が起きるか?もう何度か経験されている飼い主さんもいらっしゃると思いますが食欲不振、場合によっては嘔吐が起きることがあります。ヒトでも暑くなると水分摂取量が多くなることで胃液が薄まり食欲不振や消化能力の低下が落ちますよね。それと同じことが犬猫の体の中でも起きているのです。?n 気をつけていただきたいのは暑さのせいなのか、本当に体調が悪いのかということです。飼い主さんもこの状態になれてしまい食餌を摂らないことに対して鈍感にならないようにしてくださいね!
天気のくずれと共に様子が・・・
?n 水頭症とはちょっと異なるものなのですが同じような神経症状(行動異常・運動失調・発作etc.)を発症するものが後頭骨形成不全症です。水頭症とは異なり泉門(頭の中心部の骨のつなぎ目の部分)はしっかり閉じているのですが、頭から脊椎への神経の出口である後頭骨が正常なものでは楕円形なのに対し、形成不全症ではひょうたんのような形のまま成長が止まってしまうことで微妙な気圧差によって脳に対しての圧変化をもたらし神経症状が誘発されてしまうようです。?n これからの時期、雷や台風、急な低気圧の接近、花火大会による大きな音などでも症状が誘発されてしまうことが多いのですが、脳圧を安定させる薬を飲むことで症状はだいぶ変わってきます。先天性疾患に分類される病気ですが決して悲観しないでください。上手に病気をコントロールすることで症状を改善することができますから!(現在ソフトの不具合により写真を掲載することができません。直り次第写真を掲載いたします。)