毎月一番にEntryする時は“今月はたくさんEntryするよう頑張ろう。”と思っているのですが、先月も数えれば7Entryでした。新年度である今月こそは頑張ろうと思っております。さて4月といえば犬を飼われている方のお手元にはハガキが届いているかと思いますが狂犬病予防注射期間です。特に4月は各獣医師会が小学校や公民館にて行う集合注射月間になっております。なかなか動物病院まで連れてくることができない飼い主の方はご利用ください。どうしても犬がたくさん集まることで興奮してしまうという方は動物病院に連れてきていただければ接種することができます。ご来院の際にはお手元に届いたハガキを忘れずにお持ちください。
あの子がお母さんに
昨日は私が以前帝王切開にて取り上げたパグ犬が、3匹の新しい命をお腹に宿して入院しました。予定日は25日でしたが、安心してお産を済ませたいということで帝王切開を行うことに。やはり1週間前にレントゲンを撮った時よりも子犬は大きくなっており、早めの帝王切開は正解でした。毛色がフォーンの子からブラックの子犬が3匹、さらに帝王切開ということもあってか母犬は子犬には興味なし。本日飼い主さんに電話すると、子犬は母犬の母犬が面倒を見ているとのことでした。写真のようにちゃんと世話をしているような微笑ましい姿が見られるのは難しそうです。しかし子犬は気持ちを和ませてくれるものですね。
痛いのは何処だ?
腰がふらついている犬のレントゲンを撮ってみて、腰椎(腰骨)に写真矢印のような変形性脊椎症がでていたとすると獣医師としては“腰が弱くなり始めましたね。”と説明するのではないかと思います。“こういった変形は痛みを伴うことがあるんですよ”と説明することで、患者さんにも納得して頂きやすいのではないかと思います。けれども本当に痛いところは変形を起こしているところとばかりは限りません。 [もっと読む…] about 痛いのは何処だ?
後頭骨(孔)形成不全
以前にもEntryしていましたが、今回はレントゲン写真を付け加えて再Entryさせていただきます(矢印の先が閉鎖しきっていない後頭孔です)。これは小型犬種(ヨーキー、パピヨン、チワワetc.)に確認されやすい先天性の奇形とされています。奇形というイメージから“長くは生きられないのではないか?”といった不安を持たれるかもしれませんが、レントゲン写真を撮って初めて判るケースが多く、何の異常もなく普通の生活をしているワンちゃんも多いようです。 [もっと読む…] about 後頭骨(孔)形成不全
前立腺肥大
前立腺肥大についてのEntryをするのはこれで3回目くらいでしょうか?前立腺肥大は去勢をしていない雄犬に起こりやすいものということは、今までのEntryを読んでいただいている方はご承知のことかと思います。前回は確かエコー写真を掲載したので今回はレントゲン写真を載せたいと思います(矢印が指しているものが肥大を起こしている前立腺です)。前立腺肥大とは前立腺が腫れた症状の総称で、原因によって何種類かに分類されます。 [もっと読む…] about 前立腺肥大
悲しいこともあれば・・・
昨日(木曜日)の朝方、私が宇都宮で診療し始めた時からの患者さんだったゴールデンレトリーバーが亡くなりました。12歳を迎えた今年の2月半ばの頃から心臓からくると思われる発作が起きるようになり、毎週のように病院に通院してもらっていたのですが残念な結果になってしまいました。診察にあたってきた5年間、リンパ腫治療のために抗ガン剤治療にも耐え、リンパ腫が落ち着いたかと思ったらニキビダニが寄生してしまいダニを駆虫する治療も克服し、年齢からくる変形性脊椎症の痛みも落ち着き、一息ついたところの出来事でした。人好きで性格の良い子だっただけに残念ですが、今までほんとによく頑張ったと思います。そんなわけで今日はちょっと暗い気持ちで金曜日を迎えたのですが、朝一番からダックスのおめでたの診察に当たりました。超音波の検査では少なくとも4匹、お腹のなかに新しい命が宿っていました。順調にいけば4月の初旬には出産予定、元気な子犬を生んで欲しいものです。
アメショーといえば、
アメリカン・ショートヘアー(以下アメショー)といえば、シルバー・タビーと呼ばれる代表的な毛色が一般的で、皆さんのイメージもそうかと思います。私のこの職にありながら毛色については勉強不足で、本日の診察中に飼い主さんから教えていただきました。黒いアメショーがいるんですね。しかもアメショーの特徴的な模様もなく真っ黒。診察中でしたが、猫種大図鑑を引っ張り出し飼い主さんと他にどんな毛色があるのか調べてみると、“これがアメショー?”という毛色がたくさんあることを発見しました。病気や診察についてのインフォームドコンセントをとることも大切ですが、その動物種についての特徴や毛色などについて飼い主さんとコミュニケーションが取れることも大切。病気についての本ばかり読んでカチカチ頭の獣医さんではいけません。今日は良い勉強させてもらいました。
抗ガン・サプリメント
しばらく前でしたがちょっと気になった新聞記事があったのでEntryします。人でも動物でもサプリメントは数多くのものが市場を賑わしています。ビタミンやミネラルを補充することを目的としたものから、タイトルにもあるようにガン治療を目的としたものまでどれを選べばよいのか?というくらいです。この新聞記事のなかに【抗がんサプリ 効果不明】との見出しが付いていました。 [もっと読む…] about 抗ガン・サプリメント
血液ガス
とはその名の通り血液中に溶け込んでいるガス成分のことで、血液内の酸素と二酸化炭素の割合や酸とアルカリのバランスを判断する際に非常に有効なものです。なんだか難しそうな話になってきていますが、肺でスムースに酸素の交換ができているか、さらには腎臓の機能や血液の循環の状態がどうなっているかという一般的な血液検査よりさらに踏み込んだ検査なんです。どんな時にこの検査が役に立つのかというと、例えば腎機能不全に陥った患者さんの血液ガスを測定することで、今不足している成分を把握することができ点滴に何をどの位加えれば治療をスムーズに行えるかというものなのです(腎機能不全では代謝生アシドーシスという状態にあるため、治療には重炭酸イオンを点滴に加えると良い)。今回さらなる点滴治療の向上を目指して血液ガス測定装置(写真)を導入しました。これによりストレスのかかる点滴入院の期間を少しでも短くしてあげることができればと思っています。しかしこの装置、非常に小さく“もう大きな機械は置けないよ”といった当院のような病院にはちょうど良い器械でした。
たくさんの薬は有り難い?
皆さんは病院でたくさんの薬を処方された時どのように感じますか?“有り難い”と感じる人もいれば“こんなに飲まなきゃいけないの?”と感じる人の二通りではないかと思います。自分が病気だから仕方ないと認識していれば何錠もの薬を飲むことは苦ではないかもしれません。では犬猫ではどうでしょう?おそらく私の勝手な思いこみですが、彼らは後者なのではないかと思います。けれども飼い主さんの心理としてはお薬をもらってきたことで安心できる方は結構多いのではないでしょうか? [もっと読む…] about たくさんの薬は有り難い?