今日はクリスマス・イブ、町ではケーキやチキンを売るお店に列ができているのではないでしょうか?ちょっと浮かれがちなこの時期、食べ物によるペットのトラブルも少なくありません。おそらく今日の食卓には鶏の絡んだ料理が置かれているかと思いますが、骨付き(あるいは串つき)の鶏肉を誤って与えてしまうことで骨や串がノドにつまる(刺さる)といった症状を招いてしまうことがあります。鶏の骨は噛み砕いた際に尖って折れることが多く、その骨が食道や胃を傷つけてしまい場合によっては手術なんてことにもなりかねません。鶏に限らずクリスマスから年末年始にかけて、ペットの食事にはいつも以上に気をつけてあげてくださいね。それでは良いクリスマスを!
病気数あれど・・・
犬猫の病気は1000ページ以上の参考書1冊でも書ききれないほど存在します。獣医師がその中で全ての病気に遭遇することができるかというと、それは難しいことかと思います。先日、当院で様々な検査をしてみたものの確定診断に至らなかったため大学病院を紹介した患者さんがいました。“何となく元気がない”といった飼い主さんからの訴えに対し一般的に思い当たる検査をしてみたのですが、大学病院から帰ってきた診断は【アジソン病】でした。 [もっと読む…] about 病気数あれど・・・
生と死の判断
もし大切なペットが治すことのできない病で夜も眠れないくらい苦しんでいたら、飼い主さんとしてはどのように考えるのでしょうか?人では生前に【Living Will】といって延命処置を拒否したり、臓器を提供するといった意志を提示しておくことができますが、ペットにおいてはその判断はいつもそばにいて、その子が信頼を寄せている飼い主さんがしなければならないでしょう。 [もっと読む…] about 生と死の判断
忘年会!
先日は休診日を利用して、みなとよこはま動物病院(永岡犬猫病院)のOBによる忘年会に参加してきました。東京や神奈川を中心に、遠くは九州の長崎から参加された先生もいらっしゃいました。動物病院数あれど、毎年必ず忘年会(あるいは新年会)に60名以上(先日の会はご家族も参加)集まることができる病院は無いのではないでしょうか?出席されたどちらの先生も第一線で活躍されている先生ばかりで、そんな先生方が忙しい中時間を割いて集まってこられるというのも、永岡勝好先生の人柄であってのことだと思います。そこに参加することができるということは嬉しい限りです。来年もこのグループに属していることを誇りに日々精進していかねばと思いました。
麻酔薬が麻薬指定!
先日の新聞記事に“麻酔薬のケタミンを麻薬指定とする”という記事が出ていました。ケタミンといえば全身麻酔薬として人をはじめ犬猫でも広く使用されている麻酔薬です。ケタミンは私が習った麻酔の教科書にも別名【ピンク麻酔】と呼ばれ、幻覚症状があるといわれていました。この幻覚症状をねらってか常用していた人が過剰にし用意したため死に至ったようでした。麻酔薬は容量を間違えれば死に至らしめる薬です。それを自分の快楽のために容量もわからずに使用すれば起こりうる事故ですが、この事件によって各病院での麻酔薬管理の管理がさらに厳しくなることは間違いないでしょう。どんな薬でも間違った使い方はしてほしくないものです。
5年も経つと
当院はリニューアルオープンの際に、新規開業並みにいろいろな器材を入れました。(何年かかけてですが・・・)血液検査機器や高出力レントゲン装置、半導体レーザー、エコーなどほとんどのものを新品で購入しました。ただでさえ開業するのにお金がかかるのに新品にこだわったのは“5年は故障することは無いだろう”と思ったからです。いくらメンテナンスが行き届いた中古品でも自分が手にする以前に何年か使われていると言うことはその分故障に見舞われる機会が多いとよんだからです。けれどもちょうど来年の4月で丸5年、ぼちぼちうちの器材にも故障するものがでてきました。 [もっと読む…] about 5年も経つと
楽しみを奪わないように
ペットにとって好きなものを食べていっぱい遊ぶことほど楽しいことはないのではないでしょうか?けれどもアレルギーという診断が下った時点からその楽しみは奪われてしまうことが多いようです。アレルギーとはある特定のものに対する生体の拒絶反応であって、症状としては嘔吐や下痢さらには慢性の皮膚疾患と様々です。ほとんどの場合、食物アレルギーということですぐ病院食(処方食)に切り替えてしなう場合がありますが果たしてそれだけでよいのでしょうか? [もっと読む…] about 楽しみを奪わないように
勘弁してよ〜(涙)
いきなりですが、今日は個人的なネタです。人は誰しも大切にしているものが1つや2つあるかと思います。私が大切にしているものといえば車で、休みの日にはちょっとドライブというのが気分転換というかストレス発散になっています。が、先日のことです。県南(小山)の方にドライブし昼食にしようとレストランの駐車場に車を止めて食事から帰ってくると・・・当て逃げされていました。これでこの車種にして2回目です。バンパーを擦ったようなものでたいした傷ではありませんが、“勘弁してくれよ〜!”という感じです。こんなに広い駐車場で他にいくらでも駐車するスペースがあるのにわざわざ自分の車の隣に、しかも擦っていくなんて。運転の上手・下手は仕方ありません。けれどもそれを自覚していれば他人に不快な思いはさせなくて済むでしょう。もしかしたら逃げた方は擦ったことさえ自覚していないのかもしれませんが、同じことは繰り返さないでもらいたいものです。
まさか!の行動
犬猫というものは飼い主さんがいない時(あるいは目を離した時)に思ってもいないような予想外の行動を取っていることがあります。いつも自宅から外に出すことのない猫(マンションの4階に住んでいる)が気がついたらマンションの入り口に居たり、どうあっても飛び越えることができないだろう柵を何とかして跳び越え遊びに行ってしまう犬など、とても考えられないことをやってのけます。先日骨盤を骨折したダックスが来院されたのですが、どう考えてもあり得ない場所(いつも外をのぞき込む柵)の下にうずくまっていたそうです。まさかここから落ちることはないだろうと思っていても、そのまさかが起こってしまうことがあります。特に幼いあるいは老齢の犬猫を飼われているかたは、まさかの行動に対応できるような対策を取られておいてくださいね。
それぞれの立場
本日は乳腺腫瘍の手術を行ったのですが、病気とは言え乳房を切除するということは女性の飼い主さんにとっては思い切りがいるようです。乳腺腫瘍も単発で発生すれば部分摘出という方法もとれますが、今回の手術では散発でしたので両側の全摘出と同時に避妊手術を行うというものでした。人だったら、女性の象徴というべきものを全て失ってしまうわけですから悩んでしまいますよね。反対に去勢手術というと男性の飼い主さんだとこれまた悩んでしまうようで、手術の説明していると思わず自分のモノを押さえてしまう方もいらっしゃいました。獣医師という立場上、腫瘍が発生した乳腺や停留した睾丸などは積極的に手術することを勧めてしまうますが、飼い主さんの立場としてはどのように考えているかを話し合い、お互い納得した上で一番良い方法を選択しなければなりませんね。