最近ではペット業界でも健康食品を中心とした自然食にも注目され、ペットショップを覗いてみると数多くのフードが並べられ、飼い主の皆さんはそれらの中から一番体にあったフードを選び出しているようです。バランスの取れた食事をすることで病気を寄せ付けない体を作ることができますが、食べた後にでてくるもの《うんち》に注目した“ウンココロ”という本がありました。おもしろ半分に手に取ってみたのですが、読んでみると非常に為になり私の仕事にもフィードバックできる内容がたくさんありました。この本の内容を100%ペットの《うんち》に当てはめることはできないかもしれませんが、健康に気を遣う時代だからこそ口にするものだけではなく、排泄するものにも目を向けてみてはいかかでしょう。
『ウンココロ:実業之日本社、1300+税』タイトルは面白いのですが、内容は東京医科歯科大学の先生が書かれている本なので非常にためになります。
特徴ある病院つくり
獣医療は人医療のように“〜科”なるものがないために、開業する際には様々な機材を買い揃えなければなりません。ちょっと前までは獣医の三種の神器というと、血液検査機器・レントゲン撮影機・超音波検査機だったような気がしますが、今ではこれらの機材は当たり前で、内視鏡手術装置・CT・MRIまでもが求められるようになってきました。実際にこれだけの機材をそろえるとなると並大抵の事(金銭的に!)ではありません。 [もっと読む…] about 特徴ある病院つくり
猫白血病ウイルス感染症
猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)、猫伝染性腹膜炎と並んで非常に厄介な病気ということは猫を飼われている方はご存じかと思います。白血病とは簡単に言うと血液のガンのことですが、感染猫ではウイルスが血液やリンパ系細胞を刺激して腫瘍化を起こすことで、免疫力が低下し様々な最近感染症を引き起こします。症状は食欲不振から始まり重度の貧血が観察されます。病気の説明はさておき、治療はどうなるのかということですが、正直なところ決定的な治療法はなく望ましい結果が得られないことが実際です。ワクチンで予防が可能な病気ですが垂直感染(母猫から胎児)も成立してしまうので生まれたときにすでにウイルスを持っている場合もあります。不幸な猫が少しでも減るように、避妊・去勢はもちろんワクチンでの予防を心懸けたいものですね。
獣医の都合・飼い主の都合
当院では緊急でない限り麻酔をかけての処置は、昼休みの12時から15時の間に行うようにしています。というのも診察の片手間で手術はできないし(もちろんその逆も)、何より集中して物事に取り組むことができないからです。昼休み中に行える麻酔処置の数も限られるため事前に予約ということで段取りを組ませて頂くのですが、 [もっと読む…] about 獣医の都合・飼い主の都合
らしく振る舞う
《〜らしく振る舞う》と言うことは、身だしなみに限らず言葉遣いにも表れると思います。巷では国会議員の方々の上品でない言葉遣いについての話題が取り上げられていますが、品位にかけるような言動や行動は私たちも気を付けなければならないものです。獣医が身なりはもちろんのこと、獣医らしく振る舞うというのを一言で言うことは難しいですが [もっと読む…] about らしく振る舞う
お問い合わせについて
おかげさまでblog形式のホームページを始めてから、北は北海道から南は九州までいろいろな方のご意見やお問い合わせを頂くことができ私も非常に勉強させて頂いております。お問い合わせの中で一番多いのが“治るでしょうか?”というとものなのですが、これが一番困ってしまいます。飼い主さんにとってはこれが一番重要なことなのですが、実際に診察してみないことにははっきりした返答をすることができないことも事実です。ネットでは多くの情報が氾濫し、その中には間違ったものも数多く見かけます。いい加減な返答や間違ったことを伝えないよう、お問い合わせについての返信が遅くなることがあります。その際にも症状が進行してしまうこともあるかと思いますが、私のホームページ上の情報を参考に(?)していただき、おかかりの先生とより良いコミュニケーションをとりながら治療して頂ければ幸いです。m(- -)m
可能性がゼロではないけれど。
日々診察をしていると、滅多にお目にかかれないような症例に出くわすことがあります。この滅多にというのは私たちが読む専門書でもほんのわずかしか記載がなく、ベテランの先生方でさえもあまり診たことがない症例のことを言わせてもらうのですが、つい最近珍しい病気を宣告された患者さんがいらっしゃいました。今までのデーターと説明を受けた際のメモを拝見させていただいたのだが・・・ [もっと読む…] about 可能性がゼロではないけれど。
虫歯で顔が腫れる!
私は虫歯で顔が腫れた経験がないのでその痛みがどのようなものかわかりませんが、さぞかし痛いものなのでしょう。つい先日、顔(とはいっても全体ではなくマズルの部分)が腫れてしまったダックスが来院されました。口の中を見てみると歯石がみっちりと付着し歯肉炎を起こしています。そのなかでも顔が腫れたことの原因と思われる根っこが腐りかけた歯(写真)がグラついていました。ほとんどの場合このような歯を抜いてしまうことで症状は完治してしまいます。原因がわからないと慌ててしまう気持ちもわからないではありませんが“顔が腫れて何か悪いものができたのでは?”と先走ってしまわずに、まずは口の中を見てみましょう。
手術は手軽に?
人では医療の進歩や手術技術の向上によって、最近では日帰りで手術が可能な症例も増えてきているようです。とはいっても、手術を受けるまでには様々な検査を受け問題がないことを確認した上で“それでは〜日に手術をしましょう。”という段取りがあるはずですし、自分が手術を受けるとしたらそうあって欲しいものです。けれどもそれがペット(動物)ということになると意識は変わってしまうのでしょうか?つい先日も“今から連れていくから手術して欲しいのだけれど!”という電話。こちらが手術にあたってはこうこうこういった段取りを取らして頂いてからになるので今すぐは無理ですということをお伝えすると“じゃあいいです!”と電話を切られてしまいました。ペットを飼い始めればそれぞれの事情はあるでしょう。けれどもこちらとしては大事なペットの命をお預かりする立場であり、事故が起きないように万全を期して手術に向かわねばなりません。手術そして麻酔に対しての飼い主さんたちの意識の向上を願うばかりです。
休診のお知らせ
明日11日は東京出張のため、午後の診療は休診とさせて頂きます。午前の診察は通常通り行っております。ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。