当院でも比較的症例が多い膝蓋骨脱臼整復手術。よほど重度な症例は別としてレントゲンを撮っても膝蓋骨は意外と正常な位置にあり、飼い主様としては説明を受けている際に「ホントに脱臼してるの?」と思われることもあるのではないでしょうか。術前のレントゲン写真がほぼ正常な状態であれば、手術内容にもよりますが術後のレントゲン写真は???なんてこともあります。実際に私が説明するときもレントゲン以外にもっと飼い主様に実感していただけるようなモノはないかと考えていました。この問題をクリアしてくれたのが超音波(エコー)診断装置です。以前にレントゲン装置の著しい進歩については投稿済みですが、超音波も進歩も負けてはおりませんでした。私が大学で学んでいた頃、超音波診断というと心臓の動きや体内臓器の診断に利用していることがほとんどでしたが、ここ数年は人医領域でも関節や整形疾患の診断に超音波を利用するようになってきているようです。写真は膝蓋骨脱臼整復手術の術前術後の超音波画像になります。術前の滑車溝(膝蓋骨が上下に動くための溝)を術後では2mm掘り下げているのがおわかりになるかと思います。ほんの2mmの差ですが、この差が膝蓋骨の脱臼を防止してくれます。術前術後の膝蓋骨脱臼診断とインフォームドコンセントには、1に触診、2にレントゲン、3に超音波が有効であることを実感しています。
年末年始の診療と休診について
年内は29日(水)まで診療させていただきます。
年明けは4日(火)より診療を開始いたします。
尚、12月25日(土)の午後と26日(日)は都合により休診とさせていただきます。コロナ渦で迎える2年目の年末年始、病気や事故のないよう穏やかにお過ごしください。
今年も残すところ・・・。
このまえ新年を迎えたと思ったのに、気がつけばもう12月。月日が過ぎるのが最近やたら早く感じるのは、私が歳をとったからなのでしょうか。コロナも少しずつ落ち着きそうな傾向にあり、マスクは必須ですが少しずつ嘗ての日常を取り戻せそうな年末になりました。当院も先月までに手術を行った患者さんの術後検診が順調に終了してきております。写真は最近一番大変だった骨折の症例です。骨折したのは8月。色々な諸事情により手術するタイミングを逃してしまい、近隣の先生に相談したら手術は難しいとのことで当院を来院されました。骨折してすぐだったら問題なく接合させることができたであろう骨折も、今までの時間の経過と共に骨に変形を生じ、周りの組織にも炎症を起こしておりました。何とか切断することなく脚を残したいという飼い主さんの希望に応えるべく自家骨移植による骨折部の再建手術を行いました。採取した自家骨の関係で、頑張っても正常な前脚より1.5cmほど短くなってしましましたが無事に手術は終了。術後2週目の検診では少しずつ手術した前足も使えるようになってきたとのことで、飼い主さんも非常に喜んでいただけました。あとは移植した骨が一体化し、しっかりした橈骨になってくれるのを祈るばかりです。
お知らせ
本日8日、獣医師会関係者の通夜に出席するため15時30分〜16時30分くらいの間不在となります。よろしくお願いいたします。
10月:休診のお知らせ
11日(月)の診療は、午前9:00〜12:00 午後休診 とさせていただきます。
23日(土)午前の診療は、都合により休診とさせていただきます。午後は通常通り診療いたします。
私事ではありますが13日(水)が、コロナウイルス感染症予防ワクチンの2度目の接種になります。よく言われている発熱の副反応は覚悟しているのですが、接種後どのような症状が出るのかはわかりかねます。15日の診療は通常通り行うつもりではありますが、来院の際は念のためお電話頂けると幸いです。
お盆期間中の診療について
コロナ渦のなか開催された東京オリンピックのもうすぐ閉幕。オリンピックが終わるとお盆休みになります。何処にもお出かけできない状態で迎える2年目のお盆休み。1日も早く以前のような日常が戻ることを願いたいです。
8月9日(月)は山の日ということで 午前10:00〜12:00 午後休診 となります。
カレンダーによっては11日(水)が山の日になっておりますが、11日は通常通り診察しております。
8月12日(木)〜15(日)を、お盆休みとさせていただきます。
8月16日(月)から通常通りの診察とさせていただきます。
尚、お休み期間中LINEでの連絡は可能です。急な病気や怪我がありましたらご連絡ください。
どっちが休み?
カレンダーには7月19日は海の日で休日とあります。けれどもオリンピックが開催される今年は22日が海の日で、23日がスポーツの日となるようです。オリンピックのことなどほとんど気にしておりませんでしたが、子供たちが月曜日は登校することを教えてもらい今年のカレンダーが変則的だということに気づきました。ということで診療時間のお知らせです。
7月19日(月) 通常通り診察
7月22日(木) 当院休診日
7月23日(金) 午前10:00〜12:00 午後休診
混乱していたのは自分だけかもしれませんが、お間違えのないようよろしくお願いいたします。
いいモノはいい。
血液検査や画像診断などの診断機器の性能は目を見張るモノがあります。整形外科機器はどうかというとこれまた進化しております。超小型犬といわれるチワワやトイプードルの橈尺骨骨折では整復に使用できる金属プレートには限りがありました。けれどもそれらの骨折整復時に臆することなく適応できるチタン製の小型プレートがあります。チタンという金属は生体親和性が良い素材なので骨折完治後に取り除く必要がないといわれています。最近のブームもあり超小型犬種の橈尺骨骨折を手術する機会が多くなってきたため、従来の手術方法プラスアルファの選択肢として導入しております。そして今回さらなる骨折整復の選択肢としてLCP(Locking Compression Plate)を導入いたしました。自分が学んできた大学や研修先での骨折治療と言えばPinningやDCP(Dynamic Compression Plate)を使用しての整復がメインでした。どちらの方法も骨折整復のスタンダードでありましたが、これらの方法のさらに上を行く方法と言えるのがLCPです。事細かな固定法の説明は省略させていただきますが、 LCPを整復固定法として選択できることは手術をする側にとっても受ける側にとってもメリットが多いと思われます。骨折手術は件数としては無いにこしたことはないのですが、万が一への備えとしてちょっと心のゆとりができました(財布のゆとりは無くなりましたが・・笑)。
LINEをご利用になるにあたってのお願い。
当院のホームページをご覧いただきありがとうございます。なるべく一方通行にならない診察を心掛ける為にはじめたblog形式のホームページですが、最近ではLINEを利用することで休診時や時間外における対応に重宝しております。LINEでの対応にあたりっては当院で診察した患者様においては何らかのアドバイスをすることができますし、その後の診察によつてフォローアップすることができます。しかしながら診察をしたことのない患者様については、こちらにご相談いただいてもお答えすることはご遠慮させていただいております。ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。
休診のお知らせ
6月27日(日)は都合により休診とさせていただきます。