皮膚病にはいろいろな原因がありますが、その一つにカビが原因による皮膚病があります。“皮膚糸状菌症”といいますが、これを臨床症状のみで判断することはなかなか難しく診断を確定するには“真菌培養”を行うのが間違いないかと思います。(写真は左側が培養前の培地、右側が真菌が培養されている培地です)?n “これはまさかカビによるものではないだろう。”と思っていてもカビによるもので治療が長引いてしまうこともあります。カビによる皮膚病が疑われたなら、お薬をもらうだけでなく真菌培養の検査も同時にしてもらうことが大切ですよ!
ちょっと強烈・・・
昨日のEntryの中に摘出した卵巣と子宮を載せてみたのですが、やはり一般の方には刺激が強すぎますよね。Entryする写真はその都度考えながらどうするかを決めるのですが、やはり飼い主の皆さんに知って頂きたい、あるいは注意して頂きたいこととなるとちょっと強烈なものもEntryせざる負えないときもあります。なるべく吟味してEntryしていくつもりですのでこれからもよろしくお願いします。?n ところで今日もソーセージをビニールが付いたまま食べてしまった子が来院しました。吐かせることができましたが、詰まってしまったら手術しかありません。飼い主の皆さん、食物を与えるときあるいは与えた後の袋などの処分には気をつけてあげてください。
子宮の膨らみ!
“そろそろ避妊手術をしましょうか”ということで5歳の女の子の手術を受けたところ、お腹を開いて直ぐに“あれっ、この膨らみは?”と思ってたぐり寄せたところ子宮にできたしこりでした。これといって大きな症状もなく何となく陰部を気にすることが多いくらいで、このしこりを象徴するような症状は見られていませんでした。?n [もっと読む…] about 子宮の膨らみ!
新しい検疫制度
昨年の11月より狂犬病の国内侵入防止などの目的で、外国から日本への犬などの動物を輸入する際の検疫制度が変更されました。その中でこのHomePageでも取り上げていたマイクロチップの埋め込みが義務付けられました。海外にお住まいの方が日本にペットを連れて帰るとき、あるいは日本から海外に渡航をされる際にはマイクロチップによる個体識別が必要となります。マイクロチップはペットのパスポートの役割を担うようになるようです。これから海外にペットを連れていこうとお考えの方、http://www.maff-aqs.go.jp/をご覧になってみてください。
脊椎疾患
脊椎疾患というと椎間板ヘルニアが1番最初に思い浮かぶ方が多いかと思います。脊椎を患って2ヶ月という雑種のワンちゃんが来院され、通常のレントゲン撮影では一般的なヘルニア所見は認められず、昨日手術を目的とした脊髄造影を行ってみました。通常ですと脊髄神経を圧迫されるのは下方(お腹側)からなのですが、レントゲンをご覧頂けるとお解りになれるかと思いますが脊髄神経は上方(背中側)から圧迫されていました。手術は無事に終わりましたが、これから回復の様子をよく見ていかねばなりません。?n 脊椎疾患に出会うたび思うのですが、病変を通常のレントゲンのみで判断することは難しいと痛感します。腰が抜けてレントゲンを撮影してもわからないときは脊髄造影、可能ならMRIを行うことが症状を慢性化させずに回復へと導く第一ステップのような気がします。腰が抜けたら様子を見ずに早めの検査がお勧めですね!?n
病歴について
最近では転院するというわけではないけれど、ほんとに今のままの治療でよいのかということでセカンドオピニオンを求める患者さんが増えてきました。現在下されている診断名についても大切なのですが、今まで行われていた治療も病気の経緯を捉えるために非常に大切になります。というのも診断に対しての治療の一部が病気に何らかの影響を及ぼしていることがあるからです。?n 転院する患者さんの多くは、“これで良いのか?”という気持ちの他、“前の先生に悪いかな?”といった思いがあるようですが、病気を治療して行くにあたっては新しい先生に全てを教えてください。それが少しでも早い治癒への第一歩になるかも知れませんから。
寒暖の差
我が町、宇都宮は日中非常に暖かい一日でした。ウインタースポーツが好きな私にとってはあまり早く春がきてしまうのは嬉しくないのですが、やはり暖かい日差しに包まれる春はほのぼのとしていいものです。暖かいとはいえまだ3月半ば、ちょっと油断すると猫ではワクチンを打っていてもネコ風邪をひいてしまうことがあります。犬ではいつもと同じものを食べているにもかかわらず嘔吐や下痢を起こしてしまうこともあります。?n このような時期こそペットは体調を壊しがちです。ちょっとした異常を見逃さないよう心がけてあげてくださいね!
ボール大好き!
誰にでもフレンドリーなラブラド−ルは私も個人的に大好きな犬種です。けれどもそんなラブラドールも良く異物を飲み込んでしまうことがあるようです。今日もソフトビニール製のボールを遊びに夢中になるあまり飲み込んでしまったラブラドールが来院されました。(レントゲンでつぶれたボールが確認できました)柔らかいものだったので吐かせることができましたが、固いものや鋭利なものだったら手術になるところでした。?n 大型犬に限らず口の中に入りきってしまうおもちゃなどは飲み込んでしまう危険性が非常に高くなります。おもちゃ以外にもガムや蹄でも同じことが起こりうります。ちょっとでも危険かと思われたら、飲み込まれる前に取り上げてしまった方がいいですよ!
症状とレントゲン写真
以前から、腰の痛みによりレーザー治療や鎮痛剤によって治療をしていたバーニーズマウンテンドックが散歩中に腰が抜けたように座り込んで歩かなくなったと言うことで来院されました。症状が確認されたのは3日前からだったので、来院された際には大夫症状も落ち着いていたのですが念のためにレントゲンを撮ってみると以前には確認されていなかった部位(腰椎〜仙椎にかけて)に“変形性脊椎症”を確認することができました。?n 必ずしも症状や痛みがレントゲンで認められた異常と一致することばかりではありません。このような状態でも元気に歩いている子もいます。しかしながらレントゲンで何らかの異常が認められたならば、日頃の運動には気をつけてあげた方がいいですよ。
他人のことを言う前に
医療に関わるものとして、今までの治療がどうだとか、診断がどうだとかというような前の先生(あるいは病院)を否定するようなことを言うことはまずないと思います。治療の方法や診断というものは個人で異なるものですし、その症例(症状)を経験しているか否かでも対応は変わってくるものです。風の噂で他の病院のことを必ず悪いように言う先生がいるいという話を耳にしました。その先生がどれだけ自信があり実力があるのかは判りませんが、もっと自分の足下をよく見るべきなのではないでしょうか!医療に完全・完璧はありませんし得意・不得意もあるはずです。?n このようなことをEntryしていること自体どうかとは思うのですが、医療に関わるということは常に試練であり、新しいものをどんどん取り入れ、他人の意見に耳を貸せる柔軟さが必要なのだと思います。他人のことをどうこう言う前に己をもっと知るべきなのではないでしょうか。