病気とか治療とか全く獣医療とは関係の無い話なのですが、あまりのマナーの悪さに思わず自分のホームページを使わせていただきます。(ほんとは良くないことなのですが・・・)当院は八幡山公園入り口にあり、この時期は公園の桜が見頃となりお花見の方がたくさんいらっしゃいます。お花見で飲み食いすればもちろんゴミが出ます。公園側としてはゴミは持ち帰ってもらうようにしているようなのですが、どうしても持ち帰えるのが面倒なのでしょう。そのゴミを近所の町内のゴミステーションに放置していくのです。(それも無分別状態で!)当院のすぐ横にもゴミステーションがあるのですが、たままま捨てた人を見かけたので“捨てないでください!”と注意すると“何が悪い”と逆切れされる始末。去年はこんなことはなかったのに今年はどうしてこんなにマナーが悪いのだろう。悲しいというか虚しい限りです。?n※いつもご覧いていただいている方々、個人的なEntryで申し訳ありません。
獣医と飼い主の役割
飼い主の皆さんにとって獣医さんってどんな役割をしていますか?“ペットの健康管理をしてくれる”とか“病気を治してくれる”など人それぞれ異なってきますよね。けれども本当に病気に付き合って、治すことができるのは飼い主さんだと思います。これは決して飼い主さんに責任を転嫁しているのではありません。院内でのことは獣医の目は届きますが、退院してからの自宅での管理(例えば、お薬を飲ませたり、運動制限したり)はやはり飼い主さんがある程度、指示通りにして頂けなければ治癒にも時間がかかったりひどくしてしまう可能性があります。?n 私が思っている獣医としての役割は、少しでも早く速やかに治癒できるようなアドバイスしてあげることだと思っています。決して注射や薬だけが病気を治してくれるものばかりだとは思っていません。ほんとに病気を治すことができるのは、飼い主さんの情熱なんじゃないかな?なんて思っています。
血が止まらない!
何らかのケガをして出血することは仕方のないことです。ところがケガもしていないのに急に出血があったら・・・、ちょっと想像すると怖いことですよね。けれども犬猫の病気も多様化している今、決して他人事ではないかも知れません。健康な様態では出血が起こった場合、血小板の働きにより血液を固め止血しようとする働きが見られます。ところが遺伝的に問題があったり、免疫的な異常があったり、血液を生産している臓器に何らかの異常を来すことで血液が止まりにくく、ちょっとしたことで出血が見られたり、皮膚に紫斑(青あざ)が見られやすくなります。(犬種によっても遺伝的に血液の病気を持っている子がいます)ちょっとお腹あたりの皮膚を見てみてください。青あざなんてありませんよね!
百害あって一利なし
実はこれから、犬の“前十字靱帯断裂”の整復手術の依頼がったため出掛けることになっているのですが、別に競技をやっている犬ではなく、ただ太っている犬のようです。よくスポーツ選手が競技中に靱帯を損傷したという記事は見たことありますが、太ったヒトが靱帯を損傷したという話はあまり聞いたことがありませんよね!やはり動物と人では靱帯が切れるまでの過程が違うのでしょう。しかし、この膝を安定化させる靱帯のなかでもっとも大切な“前十字靱帯”を切ってしまう犬のほとんどが太っています。やはり可愛いだけで太らせてしまうといろいろな問題が年齢とともに起こってきます。何度もEntry中に書いていますが“太りすぎには要注意!”です。
治療法の選択
数学と一緒で答えは1つですが答えにたどり着く方法は何通りかの方法があります。治療も特定の病気を除いては何通りかの治療方法があります。けれどもその治療法は獣医側から示されなければ飼い主さんは獣医の言う通りにしなければなりませんよね。食餌などもおなじことで“この餌を食べなきゃだめです”と獣医さんに言われればペットを飼い始めるのが初めてな方では買っていってしまうでしょう。“〜〜しなければダメ!”とか“この方法しかないからすぐ〜〜しなければダメです!”といった言葉に飼い主さんは選択を迫られる場面があることと思います。そんな時こそ“何か他に方法はありませんか”と聞いてみてください。そこでイヤな顔をする先生だったら私個人的な意見としてはやめておいた方が良いかと思います。治療についての選択肢を獣医は提示することはできますが、最後に大事なペットのことを決断するのは飼い主さんなのですから。
検査より大切なこと!
実際に動物の体に触れもしないで、血液検査のデータだけ読んで問題なければ“大丈夫ですね!”といった先生もいるようです。けれども飼い主さんは元気がないといっている以上、私たち獣医は何らかの原因を見つけなければいけないのではないでしょうか?かといって正常な状態でも若干数値に変動があるものをみて病気にしてしまってもいけないのですが・・・。様々な検査機器が発達し、今まで発見しにくかった病気を早期発見できるようになりましたが、やはり診察は実際に動物の体に触れて、心音を聞き,体温を測り,吐く息のにおいをかぐetc.などの五感を使った診察は、どんなに機器が進歩してもこれを凌ぐものはないでしょう。これからのシーズン少々忙しくなるとこういったことを忘れがちになってしまいます。“こういうときこそしっかりしなければならないな”ふと思う一日でした。
4月です!
東京の方は桜も満開でしょう。当院の後ろも宇都宮市立の公園がありもうすぐ桜が満開になります。なんとなく飼い主さんも犬猫もウキウキするシーズンですが、暖かい日があったと思ったら急に冷え込む日もあります。このようなときには病気になりやすかったり、思わぬ伝染病(パルボのような)が流行する時期でもあります。4月は狂犬病の予防接種や早いところではフィラリアの予防を始めなければならないため、動物病院に足を運ばれる機会も多くなることでしょう。この機会に健康診断を受け病気の早期発見に努めましょう。
出身大学と臨床経験
日本は昔からの風潮で“出身大学”を重視する人が未だに多くいるようです。名の通っている大学を卒業したならば、何でもできると思われている方がいらっしゃるようです。まず、大学を出て国家試験を通ったばかりの獣医はどの大学出身者でも何もできないでしょう。(もちろん所属していた研究室が臨床系ならば少々のことはできますが・・)私が偉そうに言えることではないのですが、大学の6年間では国家試験に受かる勉強ばかりで、臨床実習に費やす時間ははほとんど無いからです。問題はどの大学を卒業したかではなく、卒業後に何処(個人病院or大学病院or海外)でどんな勉強(修行)をしてきたということではないでしょうか?“あそこの先生は〜大卒業だから。”といった観点では病院選びの指標にはならないと思いますよ!
様子をみるということ
これって私たち獣医でも判断が難しいことがあります。明らかな原因があっての症状であれば、軽い吐き下痢くらいならば様子を見ても良いかもしれません。けれども原因もわからない吐き下痢では、症状の進行もこの先の様子も予測することは難しくなります。自分は病気のことを“火事”に例えることがあります。小さな火事ならば消火(治療)も回復も速やかに進みますが、大火事となると仮に消火できたとしてもそのダメージは大きなものとなります。ちょっとおかしいかな?と思われたらかかりつけの先生に相談してみてください。様子をみすぎて大火事にしないように!
一度は見たことが・・・
ありませんか?これが瓜実条虫というもので、犬猫での感染率は30〜50%といわれています。ほとんどの場合が無症状ですが、犬猫がしきりにお尻を気にして床にこすりつけるような症状がみられたら、肛門の周りあるいは便をよく見てみてください。?n 瓜実条虫は駆虫薬で治療することができますが、これからの時期ノミやシラミ対策が予防につながります。シーズンインを前に充分な対策をとりましょう!